
電気工事士の資格を取ると何が変わるのか。年収・転職・副業、3つの軸で具体的なメリット10選を解説します。
電気工事士の資格取得を検討している人が最初に知りたいのは「取って本当に得をするのか」という点だ。結論から言う。取得すれば年収は平均50〜100万円上がり、転職の選択肢は3倍以上に広がる。副業収入も月5〜15万円の上乗せが現実的だ。
電気工事士とは|資格の基本を30秒で理解する
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電気工事士は、一般住宅や工場・商業施設の電気設備工事を行うために必要な国家資格だ。経済産業省が定める電気工事士資格制度のもと、第二種と第一種の2段階に分かれている。
第二種は一般住宅・600V以下の低圧電気設備が対象。第一種は最大電力500kW未満の自家用電気工作物まで扱える。試験は年2回実施され、受験に年齢制限はない。詳しくは電気工事士試験に年齢制限はある?高齢からの受験と実務経験の関係で解説している。
資格取得後の免状申請手順については、電気工事士合格後にやること|免状申請・住所変更・更新の手順を解説を参考にしてほしい。
電気工事士を取得するメリット10選
メリット1|年収が平均50〜100万円アップする
資格手当の相場は月1〜3万円が多い。年換算で12〜36万円の増加だ。加えて資格保有者は昇格・昇給の対象になりやすい。
厚生労働省「賃金構造基本統計調査(2025年)」によると、電気工事士の平均年収は約520万円。無資格の電気工事補助員(約380万円)と比較すると、差額は約140万円にのぼる。
実際に私が現場で確認したケースでは、第二種取得後1年以内に年収が60万円増えた同僚が複数いる。18年の経験から言うと、資格1枚で年収の底上げ効果は確実だ。
メリット2|転職市場での価値が大幅に上がる
電気工事士の有効求人倍率は2026年現在で約3.8倍だ。求人数に対して求職者が圧倒的に少ない。
特に第一種保有者は引く手あまたで、求人票に「第一種電気工事士 月給35万円〜」と明記されているケースも珍しくない。資格なしでは応募すらできない求人が多数存在する。
メリット3|独立・開業の道が開ける
電気工事業を営むには、電気技術者試験センター(公式)が認定する免状が法的に必要だ。無資格での電気工事は電気工事士法違反となり、罰則の対象になる。
第二種を取得すれば一般住宅の電気工事で独立できる。初年度から売上500万円を達成した独立事例も実際に存在する。
メリット4|副業で月5〜15万円の収入が得られる
副業として個人宅の電気工事を請け負う場合、1件あたり1〜3万円が相場だ。月に5〜10件こなせば月収5〜30万円の副業収入になる。
土日だけの稼働でも、月10万円超えは十分に現実的だ。副業の具体的な収益化方法については電気工事士の副業で月10万円を達成した方法|実績公開ロードマップ(電気工事士の副業ガイド)が参考になる。
メリット5|自宅のDIY工事が合法的にできる
コンセントの増設・照明の交換・ブレーカー工事など、自宅の電気工事は資格がないと違法になる。電気工事士を取得すれば、これらを自分で合法的に施工できる。
工事費用の節約効果は1件あたり1〜5万円。年間数回の工事を想定すれば、資格取得費用(約5〜8万円)は1年以内に回収できる計算だ。なお受験にかかる費用の総額については電気工事士の受験にかかる費用の総額|受験料・テキスト・工具を全部計算に詳しくまとめている。
メリット6|他の電気系資格取得がスムーズになる
電気工事士を持っていると、以下の資格試験で優遇される。
- 認定電気工事従事者(講習のみで取得可能)
- 第一種電気工事士(第二種取得後3年の実務経験で受験資格)
- 電気主任技術者(試験の一部免除あり)
- 消防設備士(甲種の受験資格として認められる)
ステップアップの足がかりとして、電気工事士は資格ツリーの出発点に位置する。
メリット7|建設業許可の取得に活用できる
電気工事業で建設業許可を取得するには、専任技術者が必要だ。第一種電気工事士はその要件を満たす。
建設業許可を持つと、500万円以上の大規模工事を受注できる。法人化・規模拡大を狙うなら第一種取得が事実上の必須条件になる。
メリット8|景気に左右されにくい安定した需要がある
電気工事は住宅・工場・商業施設すべてで必要とされる。景気後退期でも建物の維持管理工事はゼロにならない。
特に2026年現在、太陽光発電・EV充電設備・スマートホームの普及で電気工事の需要は増加傾向だ。AI時代でも「現場で手を動かす仕事」は自動化できない。将来性という点で電気工事士は数ある資格の中でも上位に入る。
メリット9|試験の難易度が比較的低く取得しやすい
第二種電気工事士の合格率は学科試験が約60%、技能試験が約70%だ。両方合格すれば免状を取得できる。
独学でも50〜100時間の学習で合格している人は多い。テキスト選びに迷ったら電気工事士を独学で合格するためのテキスト選び|おすすめ参考書ランキングを参照してほしい。短期集中なら2〜3ヶ月で取得が可能だ。
メリット10|社会的信頼・対外的な信用度が上がる
「国家資格保有者」という肩書きは対外的な信用に直結する。顧客・取引先・金融機関からの評価が変わる。
個人事業主として活動する場合、資格の有無で仕事の取りやすさが大きく変わる。特に高齢者や女性の一人暮らし世帯は「資格持ち」を強く求める傾向がある。名刺に「第一種電気工事士」と書くだけで成約率が上がる、というのは現場での実感だ。
第二種と第一種、どちらを先に取るべきか
まず第二種から取るのが正解だ。理由は3つある。
- 第一種の受験には第二種取得後3年の実務経験が必要(認定ルートの場合)
- 第二種だけでも住宅・店舗・小規模工場の電気工事は全対応できる
- 第二種の試験勉強が第一種の基礎固めになる
試験の学科科目や配点が気になる人は電気工事士試験の学科科目と配点|苦手科目の対策で合格点をクリアする方法で確認できる。
18年の経験から言うと、第二種を持っているだけで現場では即戦力扱いされる。まず第二種を確実に取ることが先決だ。
取得にかかる費用と期間の目安(2026年版)
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 受験料(学科+技能) | 約9,300円 |
| テキスト・問題集 | 3,000〜5,000円 |
| 技能試験用工具セット | 15,000〜25,000円 |
| 練習用材料セット | 10,000〜20,000円 |
| 合計(独学の場合) | 約37,300〜59,300円 |
通信講座を利用する場合は追加で2〜5万円かかる。おすすめ通信講座の比較は電気工事士の通信講座おすすめ比較2026年版|費用と合格率で選ぶ5社で確認できる。
勉強期間の目安は独学で2〜3ヶ月、通信講座利用で1.5〜2ヶ月だ。
年収・転職・副業、3つの軸でメリットをまとめると
年収への影響
資格手当+昇給で年収50〜100万円アップが現実的。取得費用(約5〜8万円)は半年以内に回収できる。
転職への影響
有効求人倍率3.8倍の売り手市場。資格があるだけで応募できる求人数が3倍以上に増える。
副業への影響
個人請負で月5〜15万円が射程圏内。AIを組み合わせた副業展開も可能で、電気工事士がAIを活用した副業で稼ぐ方法|ChatGPT・ブログ自動化術(電気工事士の副業ガイド)では具体的な手法が紹介されている。
よくある質問(FAQ)
Q. 電気工事士の資格は取得しても使わなければ意味がない?
A. 資格を使わない期間があっても免状は有効だ。第二種は更新不要で、第一種は5年ごとの定期講習が必要(受講料約12,000円)。取得しておくだけで転職時・独立時に即使える状態を維持できる。
Q. 文系・未経験でも電気工事士の資格は取れる?
A. 取れる。第二種の学科試験は計算問題が全体の約30%だが、残り70%は暗記系の問題だ。独学50〜100時間で合格している文系出身者は多数いる。計算問題対策は電気工事士試験の計算問題対策|オームの法則から配線設計まで解説を参照してほしい。
Q. 副業で電気工事をする場合、個人で開業届は必要?
A. 年間の副業収入が20万円を超える場合、確定申告が必要だ。開業届(無料)を提出すると青色申告の控除(最大65万円)が受けられる。副業開始と同時に開業届を出すことを推奨する。
Q. 技能試験の工具は何を揃えればいい?
A. 最低限必要な工具はペンチ・ドライバー・電工ナイフ・リングスリーブ用圧着工具など約10点だ。セット購入が割安で、15,000〜25,000円が相場。詳細は電気工事士の実技試験に必要な工具リスト|購入先と選び方を解説で確認できる。
Q. 工業高校卒の場合、学科試験は免除になる?
A. 工業高校の電気科等を卒業した場合、学科試験の免除申請ができるケースがある。ただし卒業後の期間制限や手続き要件があるため、電気工事士の筆記試験免除になる条件と手続き|工業高校・大学卒は確認必須で詳細を確認してほしい。
✍️ 著者プロフィール
電気工事士歴18年。大阪を中心に年間200件以上の電気工事を担当。第一種電気工事士・認定電気工事従事者の資格保有。現場で得た実体験をもとに、電気工事に関する情報を発信しています。
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